【137号】珈琲は豆のまま買おう
入院中も珈琲は欠かせない。1階と8階の自動販売機には缶コーヒーなら置いてあるが、缶コーヒーは珈琲とは似て非なる飲料で、100円余りも投資して飲みたいとは思わない。
そこで親しくしてくださる珈琲豆屋さんにドリッパーとフィルターと珈琲豆を電話でお願いした。宅配便で送ってくださると思っていたら、なんとその日の夜にわざわざ病院まで届けてくださって、珈琲豆は「お見舞いですから
」と。
もちろん自宅で現在使用中のプロペラ式の電動ミルを取りに帰れば豆のままのほうが美味しいのは間違いないけれど、どう考えても病院の病棟に電動ミルは似合わない。だから今回の入院中は珈琲屋さんで挽いてもらった珈琲を飲んでいた。
煎りたての珈琲豆からは二酸化炭素ガスが大量に発生しているから、挽いた豆からはその量もすこぶる多い。当然、珈琲のもつ香りの成分も同時に気化して発散してしまう。だからお店で予め挽いた豆を入手しても本来の珈琲の味と香りはごく短時間で失われてしまう。
いままでぼくは珈琲は豆で購入して、淹れる直前に挽くものだという事を常識だと信じていたが、どうやら世間ではまだこの常識はあまり普及していないようだ。たまたま病院の近所にスーパーができていたので棚を覗いてみたが、豆の状態の珈琲は発見できなかった。
世間の自家焙煎の珈琲屋さんでは挽いた豆でも賞味期限を一年間の設定をしている場合もある。が、そういうお店では「売らんかな」の発想が見え隠れしてしまい、どうも足が向かない。
手動のミルも趣(おもむき)があってよいけれど、買うなら安価なプロペラ式で十分だから電動ミルをお奨めする。ぜひ、いまだに挽いた珈琲豆を購入している方がいらしゃったら数千円の投資をしていただきたい。珈琲は豆のまま買おう。





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