【146号】自家焙煎珈琲《4》 看板に
最近では珈琲の美味しそうな喫茶店(珈琲屋)さんの前を通ると、そのお店の外観からだけでも何となく特有の「匂い」を感じるようになってきた。「匂い」といっても珈琲そのものの匂いではない。雰囲気でそれを感じるのだ。
まず、清楚なお店全体の外観や心地よいデザインの屋号を記した看板、大きな文字で「珈琲」と書かれた暖簾などからその雰囲気を知ることができる。逆に美的感覚を無視したモーニングサービスの表示やフェルトペンなどで手書きされたランチメニューなどの存在の気になるお店の珈琲の味は期待できない場合が多い。
ドアからお店に一歩足を踏み入れると、一層確実な情報を得ることができる。落ち着いた佇まいのなかに品位を感じられる調度品や装飾品を発見できれば、その珈琲屋さんの珈琲の味にはある程度期待ができる。逆に、そのお店の中に薄汚れた内装とか、雑多な装飾や整理整頓されていない空間を感じたら、美味しい珈琲を期待できない場合が多い。
また、珈琲を飲みたい衝動に駆られているときに、本当に淹れたての珈琲の香りを感じたら、そのお店には一度は邪魔してみる価値がある。ただし、焙煎機の廻るやや焦げ臭い“黄粉”のような香りを感じた場合には、そこに珈琲屋さんが存在することだけを憶えておいて出直したほうが無難だ。現在焙煎中の珈琲豆が果たして本当に美味しい珈琲になってくれるかどうかは、まだこの匂いからは判別しかねる。
むろんそのお店が自家焙煎の珈琲豆屋さんなら、足を運び焙煎直後でない珈琲豆を少量(ぼくの場合は100g)購入してみるけれど
もちろん本当にそのお店の珈琲が美味しいかどうかは実際に飲んでみなければ分からないことは言うまでもない。





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