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2007年11月アーカイブ

珈琲豆を買う

 どんなに上等な道具を揃えていても、珈琲を淹れるためには珈琲豆がなければ始まらない。ぼくの場合も最初にカリタを買ったお店で珈琲豆を買った。
 まだそのころは珈琲豆の鮮度についての知識もなかったし、もちろんミルを買うような経済的な余裕もなかったから店頭で珈琲豆を挽いてもらって購入した。

 もう今から溯ること数十年も前の出来事だからどんな豆を買ったのかは全く記憶がない。おそらく店員さんの薦める安価なブレンドを入手したのだろう。が、これはあくまで想像に過ぎない。
 当時の珈琲屋さんの店頭の珈琲豆の在庫の種類はそれほど多くなかった。また価格も「ブルーマウンテン」を除けばそれほどの幅がなかったような気がする。数種類の「ブレンド」と、国名で分類されただけの「ストレート」が数種類あっただけだった。「ブラジル」はブラジル産の珈琲だし「コロンビア」はコロンビア産、「モカ」はイエメン産の珈琲で、国名ごとに味の特徴があるとされていた。

 アフリカ大陸の各地や南アジア諸国でロブスタ種の安価な珈琲豆が採取されていて、多くがブレンド用にされていることも知らなかったし、「モカ」の産地のほとんどがエチオピアだということも知らなかった。

 それはともかくとして、珈琲豆と抽出器具が揃ったら家庭でも本格的な珈琲を味わうことができる。まずはお湯を沸かし、道具を暖めてドリッパーにペーパーを敷き、適量の挽いた豆を入れたら、わずかな量のお湯で豆を蒸らし、数回に分けてお湯を注げば珈琲茶碗には珈琲が満たされた。

 まず一口、試しに飲んでみたら苦いのでお砂糖を加えたら、まるで喫茶店で飲むような珈琲だ。

 この日にぼくは生まれてはじめて「家庭でも珈琲を」飲んだ。

サーバーを使う

 最初のころはぼくだけで珈琲を試していたら家族の目は冷ややかだった。だからカリタを直接コーヒーカップの上に置いていたからサーバーは不要だ。
 そのうち兄貴が、
「俺の分も淹れろ」
 という。

 そうなるとサーバーが要る。小鍋に箸で橋を架ければ用は足りるんだけれど、珈琲は雰囲気も味のうちだし、落とした珈琲の分量が判らないと困る。そこで3人分の硬質ガラス製のサーバーを買ってきた。
 ところがここで問題が起きた。サーバーを使うとどうしても珈琲の温度が落ちる。要するに珈琲が「ぬるい」。といって、温め直すと端的に香りも味も落ちる気がする。カリタの101を使っているから抽出時間が長くなるせいもある。だったら102を買おうと思ってよく考えたら、もうひとつ101を買ってカップを並べて淹れればよいという、ぼくなりの結論に至った。もちろん今度は樹脂製でよい。そのほうが価格も安いし、暖める手間も省くことができる。

 それ以来、我が家の珈琲は常に「一杯だし」を守っている。最近ではばぁさんもたまに珈琲を所望するが、もちろん現在ではハリオをふたつ並べて抽出している。
 サーバーは紅茶のティーポットの代わりになっている。

 以前から迷惑なトラックバックに困っていたので、WingMemoさまの記事を参考にしてトラックバックスパムの対策を施してみた。MovableTypeの中身のファイル名を代えてさらにJavaScriptを使った手の込んだ手法なので、ぼくは単にコピペしただけでその意味はぜんぜん理解できていない。
 これで、妙なトラックバックが撃退できるらしいのだが、果たして効果のほどはいかがなものだろう。

はじめて買ったカリタ

11_10karita-up2_1a.jpg 生意気盛りの高校生のころ学校からの帰り道に大久手で市電を降りて、珈琲豆屋さんに入った。

 そこで生まれてはじめて自分で珈琲を淹れてみようと思い立ってカリタと挽いた珈琲豆を買った。これはそのカリタの現存する実物だ。

 それまで一般的に喫茶店ではネルドリップを使うことは知っていたが、当時(1970年ころ)名古屋の街には珈琲専門店がいわばブームとなっていて、多くの珈琲専門店ではサイフォンを用いていた。とはいえ、その器具は高価だしガラス製だから扱いにも気を遣う。
 またサイフォンにはネルのフィルターを必要としていて、そのネルの維持管理も大変だ。乾かせてはいけないというし、付着する油脂を酸化させぬよう冷蔵庫で厳重に管理して、しかも毎日使えという。もちろん数人分ずつ淹れるネルドリップの存在も知っていたが、こちらも同様で維持管理する自信がない。

 ペーパードリップなら紙は使い捨てだから保守の必要はない。それに所詮高校生の買うような安い珈琲豆なら、どの抽出方法でも珈琲の味にさほどの差は出まいとも思った。だからこのカリタがぼくの珈琲の原点でもある。

 とはいえ、恰好をつけて陶器製の製品を選択したのは失敗だった。コーヒーカップを熱湯で暖めることは簡単だけれど、この陶器のドリッパーを暖めることは大変な仕事だ。
 喫茶店ならカップと同時に湯煎しておくだけだが、家庭で一杯の珈琲のために湯煎の器具を用意することは容易ではない…

 という訳で、すぐにこのカリタは樹脂製のものと選手交代して「お蔵入り」となった。

まずはどうしても必要な道具をそろえる

 珈琲を飲むために絶対に必要な道具といえば、まずは珈琲茶碗(カップ)と匙(スプーン)、お湯を沸かす道具(一般にはやかんなど)以上だ。あとは各人の好みの抽出器具が要る。
 珈琲茶碗といっても特別なものでなくてもよい。なければ大きめのふつうの湯飲みでも構わないが、できれば取っ手のついた茶碗が扱いやすい。取っ手がないと、熱い珈琲を飲むときに手が熱い思いをする。またカップ&ソーサーといって、皿がついている場合が多いけれど、家庭で珈琲を飲むときにソーサーは必要がない。ただソーサーがあれば朝食のときのトーストを乗せるためには絶好だ。
 だから手頃なマグカップでも十分だし、陶器はいずれ割れる運命になるから、洗面台に置くような琺瑯(ほうろう)製の取っ手のついたカップも案外に重宝する。そういうぼくも学生時代は琺瑯カップを愛用していた。
 匙(スプーン)も上等なものは要らない。砂糖やミルクを使わない主義の人はなくても構わないし、匙がなければ箸でも「ちりれんげ」でもよい。

 これだけの食器があれば少なくともインスタントコーヒーやカップオンドリップコーヒーを飲むことができる。と書いたけれど、ここまではどの家庭にも、どんな貧乏な学生さんの下宿にもまず人数分は揃っている。

 だから、ここまでは前置きで問題は抽出器具の選定だ。

 テレビや映画を観ていると、ネルドリップやサイフォンを使う場面をよく見かけるが、ぼくらの周りでいちばん普及している抽出器具はなんといってもペーパードリップ方式だ。愚見ではこれがいちばん安価でしかも扱いやすい上に気軽に美味しい珈琲を味わうことのできる方式だ。珈琲を一回淹れるたびに数円の費用が必要だけれど、ネルを保存する手間と比較するとはるかにこちらのほうがお手軽だ。ちなみにサイフォンでもネルを使う。

 という訳で、ぼくはもう何十年もペーパードリップの愛用者だ。次回は抽出器具についてちょっとだけ詳しく記す予定。

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